前十字靭帯損傷〜受傷から手術まで〜

トレーナー

こんにちは!M.Bトレーナーです!

今回はリハビリ内容、その中でも「前十字靭帯、ACL損傷」についての内容を

お話しできればと思います。

受傷

前十字靭帯(以降ACLと記載します)とは膝の中でも重要な靭帯でスポーツをする上では欠かせないものになります。

ACLはジャンプの着地時や、急な切り返し、ターンの動作で起こると言われることが多く

実際に自分は昨シーズンで3件目撃しましたが着地、ターン動作で1件ずつあり

もう1件は相手選手のタックルを後ろから受けてしまい受傷しました。

症状としては膝周りの腫れや運動時の痛み、膝が抜けるような感覚など様々ありますが

個人差も大きいです!

直後グラウンドに横たわり動けなくなる選手もいますが、中には違和感程度で

競技を継続できる選手もいます。

ですからグラウンドレベルでのチェック+MRIなど画像での確認が

確定診断を行うために必要となります。

グラウンドでのチェックとして

  • 前方引き出しテスト

膝を少し曲げた状態でスネの骨を手前に引く。

ACL損傷がある場合は健常な膝と比較して前方に引き出される感覚がある。

  • ラックマンテスト

膝を少し曲げた状態で膝の下と大腿部分を把持します。

膝下を前方に引き出すタイミングで大腿部は動かないようにもう一方の手で反対方向へ抑えておきます。

参考・引用元 https://1post.jp/3369

上記のテストは大切なので普段から練習しておきましょう!

ここからはもう少し踏みこんだ内容、トレーナーやスポーツに関わる

方へ向けた内容の身体所見をお伝えしたいと思います。

・ハムの緊張

ACL損傷をすると脛骨の前方への制動ができなくなります。

それを筋肉で補うためにハムストリングが緊張し膝が伸び辛くなります。

上記の前方引き出しテストもハムが緊張することで実施できない場合もあることを

理解しておきましょう。

・下腿内旋での違和感

下腿内旋の動きを嫌がる選手も多くいます。理由としてはACLは

脛骨の内旋の動きも止めているからです。

内旋の動きも制動が効かなくなるため違和感を訴えることが起こります。

・外旋筋/膝窩部の緊張

上述したように内旋の動きを嫌がるため外旋筋(大腿二頭筋、縫工筋、腸脛靭帯など)

また膝を完全伸展する動きも自然と避けるため膝窩部の緊張も高まります。

他にも所見は多々ありますがなぜその状態に陥るか、考察できると良いかと思います。

手術までに行うべきリハビリ

怪我したら即手術、という訳ではありません。

術前の検査や日程の調整などで少々時間がかかることが多いです。

(海外では腫れや筋力低下を起こす前に手術を行う例も存在すると聞いたことがありますが、、)

術後は膝も固まってしまい筋力の低下や可動域の制限が起こり復帰まで時間がかかります。

その為、手術の前からなるべく筋力を維持するトレーニングや可動域の改善に重点を置き

リハビリを行います。

術前の膝の状態が良好なほど復帰への期間も短くなると報告もあるので積極的に進めていきましょう!

  • 可動域改善エクササイズ

1.ヒールスライド

タオルを使用して膝の曲げ伸ばしを行います。徐々に動きの幅やスムーズさが改善されるように

できる範囲で大きく動かします。

2.膝曲げ伸ばし

こちらも膝の曲げ伸ばしを行います。自分で行けるところまで膝を曲げ

曲がり切らなくなったところからさらに少し自分の手で膝を押し込みます。

3.足上げ

膝の腫れや浮腫みをとっていくエクササイズです。

腫れも可動を制限する要因となるので速やかに腫れの除去を行います。

4.下腿パンピング

この運動はふくらはぎの筋肉を動かすことで血液の循環を促し、膝の腫れ改善につながります。

また、ふくらはぎの筋力低下予防にもなるので大切なエクササイズになります!

筋力低下予防

1.セッティング

足を伸ばした状態で太ももに力を入れます。

基本的な運動になりますが、これは術後も継続的に行う内容なので丁寧に実施しましょう。

膝の下にタオルやクッションを挟んで行うと感覚が掴みやすくなります!

2.足上げ(SLR)

寝た状態から足を上に真っ直ぐ挙げます。

腿前に力が入っていることを意識して行うとより効果的です。

3.スクワット

王道のエクササイズになりますが、やはり下半身の強化にスクワットは有効です!

リハビリの初期だけではなくこちらも復帰まで継続的に行なっていきます。

初めは浅い角度からスタートし、リハビリが進むにつれ深さや重りを持つなど強度を

上げていきます。

ここまで簡単にですがACLのリハビリについて述べてきました。

実際にはもっと細かく行う必要がありますし、膝というのは非常に繊細で複雑な

関節なのでリハビリがスムーズに進むことの方が稀です。

昨日は痛くなかった動作が次の日はできないということも多くあります。

ですので一喜一憂せずに長い目で付き合って行くことが大切になります。

今回はリハビリの導入部分のみになったので次回は

術後リハビリの前期をお話しできればと思います。

以上、M.Bトレーナーでした!!

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