こんにちは!M.BトレーナーですI
前回の内容に続き今回は術後のリハビリの進め方などをお話ししていきたいと思います!
術後から退院・歩行まで
- 炎症のコントロール
手術直後は疼痛や腫れ・浮腫が膝から足先にかけて出現することがあります。
その場合はアイシングやマッサージを行い痛みのコントロールをしながら血流を改善していきます。
- 可動域改善
術後の炎症をコントロールしながら膝の可動域も改善させていきます。
初めは松葉杖を使用しながらの歩行になりますが、正常な歩行や階段の昇降動作を
獲得する為にも、無理のない範囲で膝の屈曲・伸展の可動域を改善させていきます。
その為に、術部周囲のマッサージや膝のお皿の動き、脂肪体と言われる組織のマッサージなどを積極的に行いましょう。
日常生活で必要な目安となる可動域を載せておきたいと思います。
最終的には正座ができることが目標になりますが、復帰するまでに最大屈曲まで
違和感なく動かすことは意外と難しいです。
・筋力トレーニング
術後早期から可能な範囲での筋力トレーニングも行っていきます。
1~2週間は荷重が難しいので前回の記事でもお話したセッティングや足上げ(SLR)を行います。
簡易的な内容ですが術後早期から行うことで経過が大きく変わります。
特にセッティングはリハビリが後半に進んでいった上でもw-upとして
取り入れることで筋力の改善だけでなく歩行の安定などへも繋がります。
また、退院して歩行の安定や可動域などが徐々に改善されてきたら
浅めのスクワットから徐々に加重しての筋力TRを開始していきます。
最初はプールの中などから開始すると膝への負担も少なく済みますが環境的に難しい人は
浅めのスクワット(1/4スクワット)を様々なバリエーションで実施しましょう。
・歩行の獲得
術後は膝を保護するためにサポーターをつけているため通常の歩行の前に
松葉杖の歩行から獲得していきます。
徐々に荷重訓練も行います。
体重計を用いて自分の体重の10%程から足をつく段階から始め
患部の状態が安定し慣れてきたら体重の20%・30%と増やしていきますが
50%以降の荷重は退院後の経過をドクターにチェックしてもらってから
許可されることが多いです。
また、上述したように平地の歩行にはおよそ屈曲70度が必要なので
可動域の面も合わせて進めていく必要があります。
- リハ初期ゴール、ジョギング開始
1ヶ月ほどでバイク開始、ジョギングの開始までは手術からおよそ2ヶ月ほどかかるのが平均的です。
それまでは正常な歩行動作や片脚での荷重訓練を反復して行います。
2ヶ月と聞くと長く感じますが、この期間がジョギング以降の
ランニングや競技復帰へ向けて非常に重要な過程になります。
同じ様なリハビリ内容で飽きてしまうかもしれませんが日々自分の体と向き合い
変化を感じることが大切です。
また、トレーナー側は飽きさせない努力も必要です。
安全性が確保されている範囲でリハビリ内容に変化を加え
多方面から刺激を入れることで選手の気持ちも前向きにさせることができます!
3ヶ月、4ヶ月とリハビリ中期ではランニングのスピードを上げたり
軽いボールキックなども始まります。
初期ではできることが増えていきますが中期は初期に行っていた動作の
積み上げ、強度を上げていく時期になります。
強度を上げた際に大きなトラブルを起こさない為にも
2ヶ月までの基礎的な内容を反復し、大きな土台を作成していきましょう。
以上、M.Bトレーナでした!!
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